過去の作品集

H30year

史上最多応募数を今年も大幅に更新!

歴史・文化を大切に継承していく取り組みの一環として、平成23年度より実施してきた「荒城の月短歌大会」も今年で第8回目を迎えました。3月16日開催予定の「第8回荒城の月短歌大会」に先立ち短歌作品を募集したところ、全国より6130首のご応募をいただきました(昨年は3338首)。また、大会MVPには特別賞「角川『短歌』編集部賞」が贈られます。選者は竹田市出身の歌人・川野里子さん。入選作品は以下のとおりです。(敬称略)

 

題詠「花」 一般の部

最優秀賞≪角川『短歌』編集部賞≫
ヒロシマは夾竹桃が盛りですそちらに花は咲いてゐますか

大分県 金澤 諒和

優秀賞
君と僕の残酷なまでの空白に蔓伸ばし咲く朝顔の花

長野県 野本 真吾

想いのたけ散りばめた花の便箋に一文字め君を何と呼ぼうか

三重県 竜田 のどか

佳作
降りしきる花のした行く救急車そのまま父は桜となれり

静岡県 高田 光恵

ねぇなんで勝手にひとりで死んじゃうの?窓辺の花がやけにまぶしい

新潟県 塚野 さやか

花柄蝶は独身ならん全身がポンプとなって秋の蜜吸う

群馬県 清水 篤

異国語の飛び交ふ園のその中にさまざまの花綻びにける

竹田市 衛藤 日出子

病床に年を越す児(こ)に絵本読む花咲か爺になったつもりで

北海道 中村 英俊

切りたての安房のストック咲き続く花瓶の水をけもののごと吸い

千葉県 安藤 ふよ

遠い日のきみがちいさな花束を嗅ぐふりをして泣いていたこと

京都府 橋爪 志保

薬草の鵯(ひよどり)花(ばな)の蜜を吸ひ浅葱斑(あさぎまだら)は異国へ渡る

静岡県 秋山 忠義

心病むあなたの言葉はびいどろの花火のようだ しずかに砕ける

大分県 檜垣 実生

来年も花見しようと言つただけそれでもそれは愛かもしれぬ

愛知県 朝岡 みゆき

題詠「花」 高校生の部

最優秀賞
人はみな原人になる祈るとき花の蕾のごとく手を組み

私立女子学院高等学校 菊地 愛佳

優秀賞
待っていたスマホながめて寝る前にひらひらひらひら散った花びら

徳島県立小松島西高等学校 板東 真由

待ってても追いかけてても気まぐれに我が道を歩む君は花びら

長野県塩尻志学館高等学校 小平 つむぎ

佳作
天と地と水との親等図のようにミズキの花が霊園に咲く

福井県立高志高等学校 山谷 真奈加

星の夜隣に座る君がいう「まだ消えないで線香花火」

大阪府立山田高等学校 牧 優斗

大好きな彼を百花王(ぼたん)で思い出すいつも貴方を想っています

徳島県立小松島西高等学校 森本 琴音

青色の朝顔もらってうれしいの花言葉とか知らんかったから

立命館宇治高等学校  松浦 果林

火花散る金属板を切る時の熱さに動じぬ祖父の背中

愛知県立豊橋西高等学校 丸山 宗真

題詠「花」 小・中学生の部

最優秀賞
やらかした開きすぎたな我の芯花みたいに咲く僕の爆弾

名古屋市立志賀中学校 平野 航太郎

優秀賞
真っ直ぐにとんでるハチもみつをすう花えらぶときはまあるくとんだ

光市立光井小学校 横道 玄

花一輪言葉をかわさず伝えれる不思議な力お借りしますね

竹田市立緑ヶ丘中学校 下田 彩生

佳作
級友が巨体をゆらしてやってくるそんな彼でも花は大好き

立命館慶祥中学校 中地 明

音だけの花火を1人聞いている熱が籠ったベッドの中で

大垣市立東中学校 齋藤 光起

お母さん気づかずゴキブリふんじゃった花がらスリッパでふんじゃった

湖西市立新居小学校 渡辺 幸

無表情怖いとウワサの先輩の花咲くような笑顔に見惚れ

豊後高田市立真玉中学校 柳原 歩美

いつの日かあなたがくれたあの花をずっと抱えてここまで来たよ

竹田市立竹田南部中学校 阿南 岬

自由題 一般の部

最優秀賞
霞たつ瀬戸の朝凪のしづけさに鳥も小ごゑで話してゐるらし

徳島県 新居 友春

優秀賞
写真の中苦手な「カ」音で永遠にどもる私が口開けている

山口県 松本 進

いつの間にか大輪の薔薇咲きてゐる庭土弄る妻の背後に

大分県 首藤 南朝

佳作
つくばひに目白の遊ぶ朝がきて跳びだしそうよけふのわたくし

大分県 左東 清子

うつを病む息子(こ)と八戸をなつかしむ真似て笑み合う海猫の声

福岡県 一色 ユリ子

メール打つサヨナラの四字俺というカゴの中から君が飛び立つ

静岡県 満川 恒朗

「ひつじぐも」子の指先に百頭の羊群れいて秋は深まる

岡山県 石原 和美

いつだって約束破りの君がいる明日は遠いね天国よりも

広島県 阿部 ももか

臨月のお腹にわれの手をのせて「いまがしあわせ」と教え子は言う

北海道 藤林 正則

君を待つ場所はまだまだ思案中あの世にするかこの世にするか

愛媛県 丸山 香苗

ロボットが泣いてるみたいと「無」の文字を繰り返し書く教室に入らぬ子

愛媛県 豊田 里恵

君が「またあした」と言った0時2分地球がいつもと逆に回った

神奈川県 井藤 智也

大丈夫今来たところと言う君の冷えたコートは星の香りで

大分県 藤原 史歩

自由題 高校生の部

最優秀賞
 あの日から白紙のままのダイアリーどうしてここが氾濫したの

広島県立広島高等学校 赤木 佑実

優秀賞
死にたいと思って食べる夕食の魚は自分で死ねないんだね

群馬県立太田高等学校 白沢 貴悠

地球人17年目の僕達は不純な夜を待ち望んでた

横浜市立桜丘高等学校 河内 千紗

佳作
目を擦りからしを垂らす朝ごはん人が死んだとテレビが喋る

長野県塩尻志学館高等学校 原澤 充輝

「おはよう」の一言交わしあう時に僕の心は鶯になる

福島県立会津高等学校 秀島 由里子

日々過ぎて遠くの街から聞こえたよ記憶の中の君の笑い声

大阪府立山田高等学校 京谷 優月

このパスをあなたに繋ぐていねいに想いよ届けボールと共に

神戸市立六甲アイランド高等学校 小森 菜央

シュートしてゴールを外す体育館ボールの音だけひびき続ける

立命館宇治高等学校 出来 洋介

自由題 小・中学生の部

最優秀賞
砂の街ゆるく漂う蚊を叩き灼け散る俺の血ルクソールの夕

立命館慶祥中学校 ベネデックアシュリー理人

優秀賞
透きとおる長崎の海煌めいて着信音に気づけないほど

大分市立上野ヶ丘中学校 後藤 有輝

ストライク僕らの夏ははじまった汚れた服がかたろうとする

竹田市立直入中学校 伊東 文成

佳作
今年はねせみがなかない暑すぎて僕はこんなになきたいのにな

大分市立上野ヶ丘中学校 中内 晶太

苦しくて心も体も黒くなり今日も一匹カァーとなく君

立命館慶祥中学校 松賀 瞳直

父さんのズボンは少しほつれたる大きなうででちびちびとぬう

名古屋市立滝川小学校 水野 結雅

バックルをしっかりしめて滑りだす今年も一年いきおいつけて

学習院女子中等科 原 菜々子

Aくんは池の周りを歩いてく永遠に解けない数学の謎

立命館慶祥中学校 福田 寛人